kenta-room’s blog

赤裸々に、気ままに、生きていこう

ミレニアムの初恋

今週のお題「ほろ苦い思い出」ということで、バレンタインデイは終わってしまいましたが、

少し昔のことを思い出して書いてみようと思います。

 

思い出の背景・・・20〜21歳頃だったのかな。

当時は、1999年7月にノストラダムスの大予言で人類が滅亡するといったことが、

あちらこちらで喧伝され、何だかよくわからないけれど

自分もとても不安な気持ちで過ごしていた事を思い出します。

しかし何事も無く、普通に2000年を迎えてミレニアムだ〜なんて騒がれていた頃

私は、友人とバンドを組みドラムを担当していた。

正直、ドラムの技術はなかったけれど、若かったので、私は夢の中にいた。

バンドをしていた為、高校卒業後、進学することもなく、また就職をすることもないまま

アルバイトの状態で日々を過ごしていた。

夜の時間帯に居酒屋でアルバイト。シフトの関係で、自分の思うように働けなかったので、

お昼の時間帯にも掛け持ちでアルバイトをすることにした。

 

お昼は、ステーキ屋さんのバイトで自分は調理の担当。

キッチンには、自分よりの少し年上の男性と、50過ぎ位の女性。

ホールは、50過ぎくらいの店長と30代の女性2人、自分と同い年の女性の計7人で

お昼のランチタイムを切り盛りしていた。

 

キッチンとホールはカウンター越しに料理の受け渡しするだけで、会話もほとんどなかった。

働いていくうちに、キッチンの男性の先輩と仲良くなると、

職場での食事会(店長と50代の女性を除く)に誘ってもらえるようになった。

その中で、自分もホールの同い年の女性(Wさん)と少しずつ親しくなっていった。

 

あの頃は、女性と付き合った事がなく、女性に対しての免疫というものが全くなかったので、

近くに女性がいるだけで緊張して、赤面していたくらい。

自分からは声をかけれなかったけれど、Wさんの方から声をかけてくれるようになって、

仕事終わりには、私の居酒屋のバイトが始まるまでの間、

近くの喫茶店でパフェを食べながら、話すことが多くなった。

少しずつ、Wさんと普通に話す事ができるくらいに慣れてきた頃に

電話番号を交換して時折、電話でも話をするようになった。

 

そんな感じで半年くらい過ぎた頃、唐突に店長と50代の女性に、私とWさんが呼び出された。

話の内容は、店長と50代の女性が浮気をしていると職場の人に、

言いふらしているといった内容でした。

実際にそんな話は全くしていないので、二人して否定するも

結果、仕事を辞めないといけなくなった。

(理不尽である。若かったから抵抗しきれなかった。)

 

後から聞いた話では、キッチンの先輩と30代の女性が付き合っていた。

その女性は噂話が好きで、有る事無い事話していた内容が店長の耳に入り

咄嗟に私とWさんのせいにして難を逃れたということを知った。

 

その後、私は以前のように居酒屋のバイトだけに。

Wさんは、どこかの会社で事務員をするということになった。

直接、二人が会うことが無くなったので、喫茶店にも行くことも無くなった。

たまに電話で、長話をすることがあったけれど、

結局、自分の想い気持ちを伝えることが出来なかった。

嫌われたり、否定されるのが怖くて・・・。

最後に、少し向こうが気持ちを伝えてくれたけれど、

当時の自分は、意気地無しだったから、スルーしてしまった。

 

それからは、どんどん疎遠になっていき、そのうち連絡も取らなくなって・・・。

自分に対して、初めて優しく接してくれた女性だったから、

とても辛かった。

でもその時、いっぱい話をした経験のおかげで少し女性に対する免疫がついた。

自分の気持ちを伝えたら付き合えていたかどうかもわからない。

私がのぼせ上がって勘違いしていただけなのかもしれないし。

でも、自分の気持ちを心の奥底に追いやって、伝えなかったことには悔いが残っている。

自分の初恋は成就せず、ほろ苦い思い出となって今も心の片隅に静かに眠っている。